『パズルで解く世界の言語』

秋ごろから副業として家庭教師をはじめました。主にオンライン授業をしています。
自分の試験勉強にシナジー効果をもとめて、完全に自分本位ではじめた…はずが、あれよあれよといい生徒さんがついてきました。ありがとうございます!試験受かんなかったらこっちで食べてこうかな!?まである

書店の参考書や語学のエリアをうろつくことが増えて、そこで面白い本をみつけました!!

『パズルで解く世界の言語 ――言語学オリンピックへの招待』

副題のとおり、言語学オリンピックで出題されるような「未知の言語を読み解く問題」がレベル順に収められているのですが、決してマニアックなものではなく、むしろ(言語学オリンピックのメインターゲットである)中高生向けな親しみやすい雰囲気です。

もちろん大人も気軽に手に取れるし、知らないこと盛りだくさんで楽しい。いい本。
「(ひと続きの文章を読む)本」っていうより、あくまで「パズル集」の体裁なんですよ。

予備知識なしで解ける

問題を解くのに必要な情報は提示されていて、それだけの手がかりをもとに謎解きパズル的に楽しめます。

ことばって、ざっくりいえばホモサピエンスという種が共同体内で自然に営んでるものなんで、わりと自然科学的に観測して法則を見出すことができるんですよね。

解きやすくするためにアラビア文字や中国語、ハングルなどはラテン文字表記で収録されています。
が、難易度が上がる後半では、ビルマ数字の足し算やヒエログリフなども出てきていいバランス…!

解くと知識が増える

それも、題材の言語や言語学そのものの知識だけでなく、いろんな方向に増やしてくれるんですよ。
人間のことばは自然科学的に観測できる現象でありながら、その共同体の歴史や文化と切っても切れない関係にありますからね。

たとえば、最初に載っているスペイン語の指小辞の問題。
「例に挙がってる単語はいいとして、『小さな武装した者』はどういうとき使う単語なんだ…?」と思いつつ解き、とりあえずのローマ字読みで発音してみると…
あ、確かに鎧で武装してる!と納得。

日本点字の問題だと、目で見る文字を「点字」に対して「墨字(すみじ)」というのかー、とか。
古英語の動詞群はあまりに見慣れない文字列ばかりで、動揺しつつ問題を解いて解説を見て、やっとわけがわかりました。そういえばそれ2人称だけ違う形だよね。
(古英語、英語の学習歴がある者としてはあまりに見知らぬ言語で動揺するし、ラテン語などをかじって「英語の単語の語尾ばらばらでこわい…」という感覚を一度持った者としては「英語にもちゃんと印欧語族らしくふるまってた頃があったんだなあ」みたいなよくわかんない感情を抱きました)

ほかにもアラビア語の「バーレーン」、クメール語の「プノンペン」など地名の由来や、韓国料理でおなじみの「プルコギ」「タッカルビ」の意味や、日本でも有名なラテン語の名文がしれっと原文でご用意されていたり…

巧みな設問+コラムと解説で楽しみながら物知りになれそうです。

世界って広くて多様でおもしろいね

さっそくオンライン授業で余った数分に小ネタとして使わせていただきました。数学が好きな生徒さんには、やっぱりまず論理パズルとしての面白さが響いた気がします。

ついでに地理や歴史の理解を深める一助になればうれしい。
スペイン語の母語話者人口が世界で2番目に多いのはなんでかな?とか。
われらが日本語の母語話者人口は9位だそうです。これまた国別人口ランキングと違う。
じゃあ、1位は…?(最近の国際情勢を気にする大人としては、ここゾッとするところ)

参考図書かもしれない

ママ、お空がピンク色だよ!(だっけ…)